Speak-YのMCPサーバーを接続すると、Cursorはリポジトリを読むのと同じセッションで 会議の文字起こしも読めるようになります。サーバーはデスクトップアプリに同梱 されているので、設定は設定 → 連携でのクリック1回とCursorの 再起動だけです。JSONもAPIキーも要りません。
価値は「メモがエディタに入った」ことではありません。ふだんは別のアプリに 分かれている2つの問いが、1つに畳まれることです。「リトライの処理について何を 変えると決めたか」と「そのコードはどこか」が1つのプロンプトになり、前者を 後者の検索語に翻訳しなくても、エージェントが両方に答えます。
この記事では、Cursorが実際に何を得るのか、どう接続するのか、つながったことを どう確かめるのか、5分をかける価値のあるプロンプト、そしてこのやり方が効かなく なる境界を扱います。
Cursorの料金ページでは、「MCPs, skills, and hooks」はPro(月20ドル)以上の 機能として挙げられています。無料のHobbyの一覧はComposerの利用とエージェント リクエストの上限にとどまり、MCPには触れていません(2026年8月12日時点で確認)。 Hobbyを使っているなら、それを前提にワークフローを組む前に、MCPが自分の環境で 動くことを確かめてください。
Speak-Y側はいずれにせよ無料です。MCPサーバーはFreeを含むすべてのプランに 含まれ、連携のための追加料金はありません。
13個のツールがあり、理解しておく価値があるのはその分かれ方です。何を起動して おく必要があるかが、そこで決まります。
5つはライブラリを直接読みます。 フィルタ付きの録音一覧、全文検索、 文字起こしの読み取り(プレーン、話者ごと、またはアクションアイテム付きの 要約)、直近の録音の取得、タグの一覧です。これらはローカルのデータベースを 読み取り専用で開くため、Speak-Yのアプリが開いているかどうかに関係なく 動きます。
8つは動作中のアプリを経由します。 タグ、録音のタイトル、話者の名前、 再認識、チームチャンネルの作成、そこへの録音の公開、ほかの端末からの同期、 そしてチームチャンネルの一覧です。処理をするのはアプリで、アプリ自身の画面の ボタンの裏にあるのと同じコードが使われます。閉じていると、妙なエラーではなく 「Speak-Yを起動してください」と返ります。8つのうち7つは何かを変更します。 チャンネルの一覧は読むだけですが、チャンネルのデータはアプリの中にあるため、 これもアプリを必要とします。
音声によるコーディングに限れば、効いてくるのは読み取り側です。残りは、 ウィンドウを切り替える代わりにチャットから片づけられる雑務です。
ワンクリックの経路。 Speak-Yを開き、設定 → 連携に移動して、
クライアントの一覧からCursorを見つけ、インストールをクリックします。Speak-Yが
~/.cursor/mcp.jsonに設定を書き込みます。これはCursorのグローバル設定で、
すべてのプロジェクトに適用されます。ここではそれが適切な範囲です。会議の履歴は
リポジトリごとのものではないからです。あとはCursorを再起動します。
手動の経路は、何が追加されるのかを自分の目で見たい場合や、1つの プロジェクトだけにサーバーを入れたい場合です。CursorはMCPの設定を2つの ファイルから読みます。
~/.cursor/mcp.json — グローバル。すべてのプロジェクトで使えます。.cursor/mcp.json — プロジェクト単位で、バージョン管理に載せられます。
リポジトリをクローンした全員に同じサーバーを配れます。Speak-Yはstdioサーバーです。Cursorが自分で起動するローカルのコマンドで、
URLもOAuthもありません。設定 → 連携の画面には、そのまま
コピーできる設定のスニペットが用意されており、読み取りだけに固定する変種も
含まれています。
Speak-Yは~/.cursor/rules/speaky-organizer.mdcにCursorのルールも置きます。
alwaysApply: falseと説明文つきで書かれており、Cursorのルールの仕組みでは、
説明があなたのしていることと一致したときにエージェントが読み込む、という意味に
なります。関係のないコードを触っている間は、コンテキストを消費しません。
サイドバーのCustomizeを開きます。導入済みのMCPサーバーがそれぞれの スイッチとともに並んでおり、オフのサーバーは読み込まれず、チャットにも 現れません。ツールが見当たらないときに最初に確かめるのは、このスイッチです。
ただし本当の確認は機能面です。自分の録音にしか答えられないことを聞いてみて ください。
「Speak-Yの録音から直近の会議を探して、何を決めたか教えてください」
実際の会議が返ってくれば、接続できています。空で返る場合、原因はたいてい 壊れたサーバーではなく空のライブラリです。エージェントに見えるのは、アプリで あなたに見えるものとまったく同じで、それ以上ではありません。
ツールを手で呼ぶことはありません。質問すれば、いつ検索するかはエージェントが 決めます。コードエディタでこそ効くのは、次のような型です。
議論を変更に変える。
cache.pyを読んで、そのうちどれに今のコードがすでに答えているか教えて
ください」決めたことと自分の作業を突き合わせる。
2つ目が見落とされがちです。通話で却下された案は、具体的で高くつく間違いです。 理由が誰も書き残さなかった会話の中にあったせいで生き延び、1週間もすると却下 されたはずの設計がまた十分まともに見えてきます。
書き残す。
チャットから離れずに片づける。
api-redesignのタグを付けてください」チケットは決定を記録します。文字起こしは、決定に加えて、それを生んだ制約も 記録します。誰かが出して取り下げた反論、単純な方法を成り立たなくしたエッジ ケース、「今は不格好なやり方でいこう、第4四半期に見直す」といった発言です。
エージェントが、あなた自身が書いたはずの変更を書くために必要なのは、その 文脈です。そして40分を3行のイシューに圧縮するときに、まさにそれが削ぎ落と されます。文字起こしを渡すのは、議事録づくりを省くためではありません。コードが 書かれる前に、理由のほうを捨ててしまわないためです。
同じ理屈は逆向きにも働きます。プロンプトを音声で入力するほうが、 打ち込むより良い指示になりやすいのはそのためです。人は制約を口に出して話し、 打つときは要件だけにするからです。
--read-onlyを加えると、7つの変更系ツールはそもそも公開されません。
エージェントに見えるのは、何も変更しない6つだけです。このフラグは
クライアントごとの設定にあるので、「Cursorは読むだけ、Claude Codeはもう少し
できる」という書き分けが実際にできます。会議が技術的な中身のない進捗共有ばかりなら、コードエディタにつなぐのはノイズを 増やすだけです。決まったことをその場で設計ドキュメントに書くチームなら、 文字起こしは同じ情報への遠回りです。誰とも話さないプロジェクトに一人で 取り組んでいるなら、自分のメモを読むこと以上のものはここにはありません。
この設定が報われるのは、1つの決まった形のときです。関わる人が複数いて、決定は 口頭でなされて何度も蒸し返され、コードベースについて「なぜこうなっているのか」 が週に1度では済まない頻度で出てくる場合です。
ここまではすべて自分の録音の話です。明らかな限界は、エージェントに見えるのが 自分の出席した分だけだということです。コードベースの理由の多くは、あなたが いなかった通話で語られています。
チームのワークスペースに公開された会議は、同僚が意図して共有した 内容へ同じアクセスを、エンドツーエンド暗号化のまま広げます。新しく入った エンジニアの「なぜこういう作りなのか」が、誰かの手を止める質問ではなく プロンプトになります。サーバーもツールも同じで、ライブラリが広がるだけ。 この記事の設定は変わりません。Claudeも使っているなら、 Claude DesktopとClaude Codeのクライアント別の設定 にまとめてあり、ワンクリック導入のないクライアント向けの完全なリファレンスは MCPのドキュメントにあります。
MCPサーバー経由で公開されていれば読めます。Speak-Yはデスクトップアプリにその1つを同梱しており、設定 → 連携からワンクリックで導入すると、Cursorのエージェントは、リポジトリを読むのと同じセッションで録音を検索し、文字起こし・要約・アクションアイテムを読めるようになります。
2か所です。~/.cursor/mcp.json のグローバル設定はすべてのプロジェクトに適用され、.cursor/mcp.json のプロジェクト設定はそのリポジトリだけに適用され、チーム全員のためにコミットできます。Speak-Yのワンクリック導入が書き込むのはグローバルのほうです。会議のメモはリポジトリごとのものではないからです。
Cursorの料金ページは「MCPs, skills, and hooks」をPro以上の機能として挙げており、無料のHobbyの機能一覧には含まれていません(2026年8月12日時点で確認)。Speak-Y側はどちらにせよ無料で、MCPサーバーはFreeを含むすべてのプランに含まれます。
MCPサーバー自体はしません。あなたのMac上で動作し、ローカルのライブラリを読むだけです。ただしエージェントが実際に読んだ内容は会話の一部となり、エディタのコードとまったく同じように、チャットのほかの部分と一緒にモデルへ送られます。これは会議のアーカイブがベンダーのクラウドに置かれることとは別の話で、はっきりさせておく価値があります。
削除はできません。録音を消すツールは1つもありません。変更はあなたが頼んだときだけです。タグ、タイトル、話者の名前、再認識、チームチャンネルへの公開はそれぞれ別のツールで、データを変更するものとして印がついており、CursorはMCPツールを実行する前に既定で承認を求めます。Cursorの設定で --read-only を付けてサーバーを起動すれば、変更系のツールはそもそも提示されません。