ヒアリング通話から提案書を下書き:顧客の言葉で書く

ヒアリング通話から書いた提案書は、顧客が自分で課題を説明したように読めるべきです。実際、40分前に顧客自身がそう説明したのですから。MCP経由でSpeak-Yに接続したAIアシスタントなら、その部分を下書きできます。状況、目標、話し合ったとおりの作業範囲を、顧客の言葉で、各ポイントの引用と語られた時刻付きでまとめます。通話中に ⌥1 で大事な瞬間をマークし、通話のあとに一言頼めば、どの記述も録音と照らし合わせられる下書きが手に入ります。

アシスタントに書かせるべきでないのは、価格、スケジュール、そして約束です。アシスタントが知っているのは顧客の予算であって、あなたのコストではありません。取締役会の日付は知っていても、あなたのカレンダーは知りません。これらのセクションは下書きでは空欄のままにし、キーボードか音声であなたが埋めます。このガイドは、2026年10月16日時点のSpeak-Y macOSアプリと各ベンダーのドキュメントに基づいています。

なぜ記憶ではなく通話から下書きするのか

記憶は顧客の言葉をあなたの言葉に書き換えてしまうからです。ヒアリング通話の日の夕方には、「電話に出るつもりのない患者に電話をかけるために、人にお金を払っている」が「非効率な予約確認プロセス」に変わっています。後者は正確ですが、誰も動かしません。顧客はそこに自分の課題を見いだせないからです。

録音には、提案書に必要でメモでは失われる3つのものが残ります。

通話中:課題と予算をマークする

通話をSpeak-Yで会議として録音します。通話には何も参加せず、参加者一覧にボットは現れません。Speak-YはあなたのMacでマイクと通話の音声を録音するので、Zoom、Google Meet、Teamsのどれでも同じように動きます。録音していることを顧客に伝えてください。

そのうえで、提案書に必要になる発言の直後に ⌥1(既定のノート この瞬間をマーク)を押します。マークは文字起こしの直前15秒を対象にするので、要点が語られる前ではなく、語られたあとに押します。典型的なヒアリング通話なら、マークは4つか5つです。

  1. 課題:顧客の言葉で。
  2. 課題のコスト:時間、お金、失った顧客。
  3. 予算:挙げられた場合。
  4. 期限:購入を後押ししているもの。
  5. ほかに誰が決めるか。

マークを種類ごとに分けたい場合は、設定 → ノート → ノートの種類を追加 で独自の種類を追加します。たとえば ⌥2 に Problem、⌥3 に Budget です。始めるには1種類で十分です。

ヒアリング通話中に⌥1でマークする5つの瞬間:課題、そのコスト、予算、期限、ほかに誰が決めるか
1回の通話でマークは4つか5つで十分です。どれも提案書に必要になる一文です。

提案書のプロンプトには何を書くか

提案書の構成と、根拠についてのルールです。Speak-YのMCPサーバーは、記録をMarkdownでアシスタントに渡します。AI要約、すべてのマークを時刻付きで並べたNotesセクション、そして時刻付きの話者別の文字起こしです。接続は一度だけです。アカウントメニューの AIアシスタントを接続、または 設定 → 連携 を開き、使うクライアントの横にある 接続 を押します。手順は会議メモをAIアシスタントに接続する方法にあります。うまくいくプロンプトの例です。

Speak-Yにある直近のヒアリング通話から、提案書を下書きしてください。

セクション:状況、目標、話し合った作業範囲、費用、
スケジュール、進め方。

ルール:
- 顧客の言葉を使ってください。状況セクションでは1文を
  一字一句そのまま、時刻付きで引用してください。
- すべての数字、日付、名前のあとに、もとになった発言の
  時刻を (21:40) のように付けてください。
- 私がマークした瞬間から始めてください。Notesセクションにあります。
- 費用とスケジュール:価格や日付は書かないでください。
  「[ご自身で記入]」と書き、予算と期限について顧客が
  言ったことを時刻付きで添えてください。
- 話し合われなかったセクションは、そう書いてください。作らないでください。

これを、MCPクライアントが常設の指示を保管する場所、たとえばClaudeやChatGPTのプロジェクト、Cursorのルールファイルに保存しておけば、通話のあとの依頼は「直近のヒアリング通話から提案書の下書きを。」だけで済みます。

ヒアリング通話から下書きした提案書のセクション:状況、目標、作業範囲は通話から、費用とスケジュールはコンサルタントの担当
3つのセクションは引用と時刻付きで通話から作られ、価格と日付はあえて空欄にしてあります。

下書きはどうなるか

12の歯科クリニックを運営するグループのCOO、Tom Beckerとの40分のヒアリング通話を例にします。テーマは予約の無断キャンセルです。あなたは4つの発言をマークしました。通話のあと、話者別 タブで Speaker 2 を「Tom Becker」に名前変更し、アシスタントが名前で引用できるようにしてから、下書きを頼みます。アシスタントは get_latest_recording を呼び出し、次のように返します。

状況
Lumen Dental Groupは12のクリニックを運営している。受付は
毎日最初の1時間を確認の電話に費やしているが、それでも
週に約40件の予約が無断キャンセルで失われている (06:48)。
空いた診療台1台あたりの損失は約$180 (11:20)。
「電話に出るつもりのない患者に電話をかけるために、
人にお金を払っているのです。」 — Tom Becker (07:02)

目標
- 12のクリニック全体で無断キャンセルを減らす (06:48)
- 受付の朝の業務から確認の電話をなくす (07:30)
- 12月3日の取締役会で示せるものを用意する (27:05)

話し合った作業範囲
- 3つのクリニックでの予約とリマインドの流れの監査 (15:10)
- 自動リマインドについての提言 (18:25)

費用:[ご自身で記入] — 顧客は今四半期で最大
  $25,000と言及 (21:40)
スケジュール:[ご自身で記入] — 12月3日に取締役会 (27:05)
進め方:通話では話し合われていない

どこかへ出す前に、記録を開いて 話者別 で時刻を確認します。予算は21:40、引用は07:02です。アシスタントは話し言葉を整えますが、整えられた文はもう引用ではありません。言い回しが変わっていたら、文字起こしからコピーしてください。

ヒアリング通話とそのマークを表示したSpeak-Yと、提案書の下書きを表示したClaude
1:通話中に⌥1で付けたマーク。2:予算は価格ではなく、メモとして残ります。3:顧客自身の一文と、その時刻。

アシスタントに書かせるべきでないもの

提案書のうち4つの部分は約束であり、通話の文字起こしだけでは足りません。

AIアシスタントがあなたに任せるべき提案書の4つの部分:価格、スケジュール、約束した成果、余分な作業範囲
通話は顧客が何を必要としているかをアシスタントに伝えます。何を約束するかを決めるのはあなたです。

空欄は音声で埋める

空のセクションこそ、あなた自身の考えを入れる場所です。最初のたたき台なら、打つより話すほうが速く進みます。アシスタントのメッセージ欄にカーソルを置き、Speak-Yの既定の長押しホットキーである Right ⌘ を押したまま、セクションの内容を話します。

進め方のセクションを追加して:3つのクリニックで受付スタッフへの聞き取りを2週間、そのうち1つで4週間のリマインドのパイロット。

キーを離すと、カーソルの位置にテキストが入力されます。それを送れば、アシスタントが下書きの文体に合わせてセクションを加えます。価格とスケジュールも同じです。自分の金額と日付を口述し、アシスタントに組み込んでもらいます。長い文章なら、キーを押し続ける代わりに、⌥ Space を1回押して開始し、もう1回押して終了します。詳しくは音声メモから構造化された下書きへをご覧ください。

そのあと、テキストを提案書のテンプレート(Google Docs、Pages、Word、または提案書ツール)に移し、顧客の目で一度読み通してください。

提案書ツールのほうが合うのはどんなときか

提案書を1か所で送付し、署名をもらい、支払いまで済ませる必要があるときです。提案書プラットフォームはその部分を担い、独自のAIも備えています。2026年10月16日時点では次のとおりです。

これらはこの手順を置き換えるのではなく、組み合わせて使うものです。ClaudeでSpeak-Yと並べてPandaDocのコネクタを追加すれば、依頼は「直近の通話から提案書を下書きして、それからコンサルティング用のテンプレートで作成して」になります。後半はSpeak-Yではなく、PandaDocのコネクタとその権限のもとで動きます。

Macの外に出るものは何か

MCPサーバーは記録をローカルで読み、そのために何かがアップロードされることはありません。アシスタントが読んだ内容は、その後モデルの提供元との会話の一部になります。これはあらゆるMCPサーバーに当てはまります。ヒアリング通話には顧客の数字や社内の課題が含まれるので、頼む前に決めてください。NDAの対象であればなおさらです。テキストがどこを通るかはローカルMCPとクラウドMCPで示しています。同じ通話からCRM用の取引メモも作れます。その部分は商談後のCRM更新で扱っています。チームで働いているなら、録音をSpeak-Y Teamsの顧客チャンネルに置くこともできます。

FAQ

AIアシスタントはヒアリング通話の録音から提案書を書けますか?

通話から得られる部分の最初の下書きなら書けます。顧客の状況、目標、話し合った作業範囲を、引用とそれぞれが語られた時刻付きでまとめます。MCPでSpeak-Yに接続したClaude、ChatGPT、CursorなどのアシスタントがあなたのMac上で文字起こしとマークを読みます。価格、スケジュール、進め方はあなたが書きます。

なぜ提案書の価格をアシスタントに決めさせるべきではないのですか?

通話からわかるのは顧客の予算だけで、あなたのコスト、利益率、その仕事にどれだけ時間を割くかはわからないからです。価格を求められたアシスタントは、たいてい耳にした予算をそのまま繰り返し、顧客の上限があなたの見積もりになってしまいます。予算は時刻付きで記録させ、金額はご自身で書いてください。

通話で話さなかったセクションを追加するにはどうすればよいですか?

口述します。アシスタントのメッセージ欄にカーソルを置き、Speak-Yの既定の長押しホットキーであるRight ⌘を押したまま、そのセクションに入れる内容を話します。キーを離すと、カーソルの位置にテキストが入力されます。それを下書きに加えるようアシスタントに頼むか、提案書の文書に直接口述してください。

有料プランは必要ですか?

MCPサーバーはFreeを含むSpeak-Yのすべてのプランに含まれています。気にすべき制限は会議の長さです。2026年10月16日にspeak-y.comで確認したところ、Freeは会議の録音を30分で、Pro(月$10)は60分で止めます。ほとんどのヒアリング通話は60分に収まります。

顧客との通話はMacの外に出ますか?

MCPサーバーは文字起こしをローカルで、あなたのMacにあるライブラリから読みます。アシスタントが読んだ内容は、ほかのMCPサーバーと同じく、モデルの提供元との会話の一部になります。ヒアリング通話がNDAの対象であれば、頼む前にアシスタントに読ませるかどうかを決めてください。