取締役会や投資家に関する資料は、スタートアップの会議履歴のなかで、チームの大半が読むべきではない唯一の部分です。全体会議に出す前のランウェイの議論、共同創業者の役割をめぐる話し合い、まだ受け入れていないタームシート。チームですでにSpeak-Yで会議を共有しているなら、こうした資料の置き場所は非公開チャンネルです。ここではBoardと呼び、メンバーは2〜3人。あなた、共同創業者、場合によってはCFOです。
非公開チャンネルは、見えないように隠したフォルダではありません。録音はメンバーの端末だけが持つ鍵で暗号化されるため、チャンネルに入っていない同僚には読めず、サーバーにも読めません。会議一つだけを必要とする社外取締役には、招待の代わりに7日間有効な公開リンクを送ります。そして、正式な取締役会そのものや弁護士との秘匿特権のある打ち合わせなど、そもそもチャンネルに入れないほうがよいものもあります。
このガイドは2026年10月17日時点のmacOSアプリに基づき、ごく一般的なシード期の会社を想定しています。ワークスペースを所有する創業者、共同創業者、非常勤のCFO、そして独立社外取締役が1人です。
Boardチャンネルは、創業者が取締役会に向けて準備したり、そのフォローアップをしたりする会議のためのものです。経営陣には必要で、チームには必要のない資料です。
チャンネルが機能するのは、あとで誰かがその会議を探すときです。3か月後、「7月にランウェイについて取締役会に何と説明したか」は、個人の録音を掘り返す作業ではなく、一つのチャンネル内の検索になります。裏を返せば、決定が社内に発表されたら、それを実行に移す会議はBoardではなく公開チャンネルに置くべきです。
非公開チャンネルはワークスペースのどのメンバーでも作成できます。手順は上の動画と同じです。
以降、録音は録音自身の画面からチャンネルに入れます。文字起こしの下にあるアクションバーのTo channel、続いてBoardです。チャンネルは管理者に頼まず、自分で作成してください。非公開チャンネルからメンバーを削除したり、あとで種類を変えたりできるのは、チャンネルの作成者だけです。

多くのツールでは、「非公開」とは権限のない人にインターフェースが項目を表示しないという意味で、サービス自体はすべてを読めます。Speak-Yの仕組みは違います。チャンネルごとに専用の鍵があります。Boardに録音を送ると、あなたのMacがアップロード前にその鍵で暗号化し、サーバーは暗号文を保存し、メンバーのMacがそれをダウンロードして復号します。鍵はチャンネルにいる人の端末にだけ、封をした状態で渡されます。サーバーは中継できても、開けることはできません。チャンネル名さえあなたの端末上で暗号化されます。
Boardチャンネルにとっての実務上の帰結は三つです。
仕組みの詳細はチーム共有のエンドツーエンド暗号化の仕組みで説明しています。

独立社外取締役や取締役会に入っている投資家はチームの一員ではなく、必要な会議も年に数回程度のことがほとんどです。アクセスを渡す方法は三つあり、開放される範囲は大きく異なります。
#より後ろの部分だけで運ばれます。この部分をブラウザがサーバーに送ることはありません。録音に付けたあなたのメモはデフォルトで非公開で、リンクには含まれません。シード期の取締役会の多くは、最初の方法で十分です。重要な会議のたびにリンクを一つ送れば、1週間後にはひとりでに消えます。受け取った人に何が見えるか、リンクを期限前に取り消すのはどんなときかは、公開リンクのガイドで説明しています。

これはメモアプリではなく会社の顧問弁護士に尋ねるべき問題で、答えは「いいえ」であることが少なくありません。企業法務の弁護士は以前から正式な取締役会の録音を避けるよう助言してきましたが、AIによる文字起こしがその論点をいっそう鮮明にしました。
2026年6月、Skaddenのパートナーたちは Harvard Law School Forum on Corporate Governance に、取締役会のAI録音・文字起こし・要約は訴訟で提出を求められる可能性が高いこと、取締役とAIツールのやり取りは一般に秘匿特権の対象にならないこと、そして従来の議事録は文字起こしが捉える内容の多くを意図的に省いていることを寄稿しました。2026年9月にはSidleyが、デラウェア州衡平法裁判所の事件 ATG Capital Opportunities Fund LP v. Lane(2026年8月28日)を紹介しています。議事録では買収防衛策が株主を守るために採用されたとされていた一方、AIの文字起こしでは、議長がそれを取締役会が現職にとどまるために必要だと述べていました。裁判所は取締役会の動機を判断する際に、その文字起こしを引用しました。
創業者にとっての実務上の線引きは次のとおりです。
通話の参加者全員の同意が必要かどうかは、参加者がどこにいるかによります。その点は会議録音の法的な基本で扱っています。

取締役会と投資家の資料には専用の非公開チャンネルを用意し、自分で作成して、必要な2〜3人だけを入れましょう。リカバリーキットは創業者の手元に置きます。社外取締役には招待ではなく、必要な会議一つへの7日間のリンクを送り、正式な取締役会は、弁護士が別の判断をしない限り議事録に任せましょう。
チームのほかのチャンネル、つまりどれを公開にしてどれを非公開にするか、そして元に戻しにくいアクセスの失敗については、チームの会議チャンネル:誰に何が見えるかとTeamsのページをご覧ください。
ワークスペースに非公開チャンネルを作成します。ワークスペースの⋯メニューから「New channel」を選び、種類を「Private」にして、共同創業者やCFOなど、読むべき2〜3人だけにチェックを入れます。「To channel」でこのチャンネルに送った録音はメンバーだけが読め、ワークスペースのほかの人にはチャンネル自体が見えません。
アプリ上では読めません。非公開チャンネルは、追加されていないワークスペースのメンバーには、オーナーを含めて見えません。唯一の例外はワークスペースのリカバリーキット(Recovery Kit)で、ワークスペースの作成時に保存したこのファイルを使うと、非公開チャンネルの鍵をメンバーに再発行できます。つまりキットを持つ人はアクセスを復元できるので、Boardチャンネルの場合、キットは創業者の手元に置くべきです。
会議一つ分なら公開リンクを送ります。録音の下にある「公開リンク」をクリックすると、リンクがコピーされます。取締役はアカウントなしで任意のブラウザから開け、リンクは7日後に使えなくなります。取締役がすべての取締役会を見る必要があるなら、取締役会専用の別のワークスペースに招待してください。メインのワークスペースのメンバーには、そのすべての公開チャンネルが見えるからです。
まず会社の顧問弁護士に相談してください。弁護士は、正式な取締役会の録音や文字起こしを避けるよう助言することがよくあります。文字起こしは訴訟で提出を求められる可能性があり、正式な議事録と比較されかねないからです。創業者にとっては、自分の準備や振り返りの通話を録音し、正式な記録は議事録に任せるほうが役に立つことが多いでしょう。
読めません。チャンネルの録音はエンドツーエンド暗号化されています。送信者のMac上で、メンバーの端末だけが持つチャンネルキーで暗号化され、サーバーが保存するのは自分では開けない暗号文です。チャンネル名さえ端末上で暗号化されます。